TCG技術研究所

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TCG技術研究所

TCG技術研究所
■住所
〒300-2622
茨城県つくば市要36-1
■敷地面積
約18,000m²
■建築面積
約3,000m²
■延床面積
約9,000m²
青木あすなろ建設 執行役員 技術研究所所長
青木あすなろ建設執行役員
技術研究所所長 牛島 栄

青木あすなろ建設が茨城県つくば市に所有している技術研究所のリニューアルを行い、2014年4月より全グループの研究所として、共同利用を開始いたしました。従来は各グループ会社の設計部門等にそれぞれ技術開発部門を設置しておりましたが、同等クラスのゼネコンの研究所としては最高水準の設備を誇る青木あすなろ建設の研究所をグループ全体で活用する方針へと転換し、さまざまな得意分野を持つ各グループ会社の人的資源やノウハウを持ち寄ることでグループ全体の技術レベルを底上げしていくことを狙いとしております。

土木・建築分野のさまざまな技術開発を社会やお客様のニーズに基づいて行っていますが、特に最近では社会インフラの老朽化対策や長寿命化対策・防災・環境技術の開発などに力を入れた研究開発をおこなっています。

研究員はグループ全体から、青木あすなろ建設を中心に35名を配置。 グループ全体の技術力底上げのため、今後も研究員の増員や設備の改良を検討していく予定です。

大型実験棟施設内

●反力床・壁

反力床・壁

大容量の大型ジャッキシステムを用いて実物大の規模での土木・建築構造物の性能を確認するための実験装置です。

◆反力床
床厚:1.95m
◆反力壁
壁厚:2.50m
壁幅:16.0m
壁高さ:12.0m

●万能試験機

万能試験機

コンクリートや鋼材などの圧縮強度、引張強度、曲げ強度の測定を行うための試験機です。3000kNもの力を発揮できるものはめずらしく、多岐にわたる試験が実現できます。

●大型ジャッキシステム

300t大型ジャッキシステム

1基約2000kNもの力を出すことができ、実大規模の実験を行うことができます。技術研究所には計3基常設しています。

●疲労試験機

疲労試験機

各種構造物(柱、梁、スラブ等)の曲げ疲労特性や各種ダンパー等の動的性能を確認するための試験機です。

つくば夢工房「テクニカル夢工房」

テクニカル夢工房

技術研究所内に"安全・安心・快適"を追求する髙松建設の取り組みをお客様にご紹介することを目的として、つくば夢工房「テクニカル夢工房」を開設。研究内容のご紹介や、お客様にご提案する建物の構造特性、その耐震性能や一般との比較、構造材料の解説等、技術に特化したショールームとなっています。 10階建ての柱の配筋の実物大展示も行っており、旧耐震、新耐震(基準法)、髙松建設基準の3種類の比較をしています。

研究内容

●既設橋梁の耐震性向上技術に関する研究

既設橋梁の耐震性向上技術に関する研究

青木あすなろ建設が首都高速道路株式会社と共同研究している高速道路の耐震補強工法の研究では、摩擦を利用したダンパーを用いることで地震の力が構造物に及ぼす影響を減少させ、耐震性を高めています。
この技術は「橋梁用ダイス・ロッド式摩擦ダンパー」として青木あすなろ建設が建築の制震装置として開発した物を橋梁に応用し、地震のエネルギーを吸収する装置です。シミュレーションによる解析では摩擦ダンパーを橋脚と橋桁の間に設置することで東日本大震災相当のプレート型地震では橋脚の損傷を回避し、阪神淡路大震災相当の内部直下型地震では未対策時と比較して橋脚基部の損傷が60%以上低減される結果となりました。大規模地震が発生した場合、橋脚が地震後に元に戻らないほど変形し、路面が傾いてしまい、その復旧は大がかりとなります。解決方法として青木あすなろ建設と首都高で開発した制震装置は地震エネルギーを減衰し、橋脚への負荷を軽減させます。オイルダンパーの設置が出来なかった橋軸直角方向や橋軸方向の固定支承部に設置し落橋防止構造や横変位拘束構造も兼ねることができます。

●コンクリートの品質向上技術の開発

コンクリートひび割れ制御システムを開発し、養生温度・湿度を遠隔で自動運転管理することで省人化をはかるとともに、品質の向上を実現しました(博多港橋梁下部工事で運用中)。また、水中コンクリートの連続打設管理システムを開発し、打設状況を見える化することで潜水作業を軽減し省力化をはかるとともに、型枠の隅々まで材料分離の無いコンクリートを連続打設することで品質の向上を実現しました。

●制震ブレースを用いた耐震補強工法

日本大学と共同開発した摩擦ダンパーを用いた既存建物の制震補強工法で、高性能・居ながら施工・短工期・低コストを特長としており、制震補強工法として、我が国で初めて日本建築防災協会技術評価を取得しております。2017年度は、前期に引き続き実施適用物件に対する振動測定をおこない、データの蓄積をはかりました。

●耐震天井工法(AA-TEC工法)の開発

大地震時の大空間建物の天井被害を軽減するため、耐震天井の開発に取り組んでいます。従来の耐震天井よりも約1.5倍の耐震性能に優れた工法を開発し、2016年10月には建築技術性能証明を取得しました。2017年度は、天井の吊り長さの適用範囲を1.5mから3.0mに拡大するための性能確認実験をおこない、建築技術性能証明を更新しました。また2017年度は本工法が初採用され1件受注しました。

●柔剛混合構造の研究(折返しブレース®)

あらゆる鉄骨構造物に適用可能な変形性能に優れた「折返しブレース」を開発しています。ブレースの配置に制約のある建物において、折返しブレースを適用することで耐力・剛性に優れたブレース構造を実現。純ラーメン構造に比べ建物全体の使用鋼材量を約20%削減できます。

●TAS工法に関する研究

TAS工法に関する研究

髙松建設と青木あすなろ建設との共同で「TAS工法」(TAS:Takamatsu Aoki-Asunaro Support)を開発しました。 在来工法やパーマネント工法と比べ、支保工の大多数を早期に解体できるため、早期に次工程(仕上げ)に着手することができます。 また、コンクリート打設後3~4日で型枠が外れるため、型枠の転用性が向上し、型枠費用を削減することが可能です。 工程の無駄をなくすことでコストメリットに優れるTAS工法の実用化により、お客様のご負担を少しでも少なくしていきたいと考えております。

●外壁診断調査システムの開発

建築基準法では「タイル張り外壁、モルタル塗り外壁」の定期検診が定められており、建築物の所有者、管理者または占有者は経年劣化等による外壁剥離の診断が義務付けられています。しかし、外壁の診断は足場やゴンドラ等の高所作業で危険を伴うことが多く、仮設や安全対策が大がかりとなり診断費用は割高になります。そのため、外壁を走行できるロボットを用い、外壁の打診診断や目視調査が実施できるシステムを共同開発しております。打診診断に関する技術は確立済みであり、2017年度より実際の物件での検証を実施導入してまいります。

●ロングスパン工法の開発

近年、流通施設や工場等の広い無柱空間が必要とされる建築物に限らず、事務所ビルや診療施設においても開 放的な間取りが要求される事例が増加しており、S造による柱スパンの大きい空間設計が求められております。 これらの設計においては、建物毎に最適な梁の断面、柱から梁の接合部の形状等、また製造しやすく施工性の 優れた設計が必要となります。FEM解析であれば従来型構造分析(2次元フレーム解析)と異なり、構造物の応力状態が3次元的に確認できるため、応力状態に応じた経済設計が可能となります。 現在、解析モデルの検証や、構造実験の計画を進めております。

●中断熱工法に関する研究

中断熱工法に関する研究

壁式RC建物を対象とした鉄筋コンクリート製耐震壁に断熱材を組み込む「中断熱工法」の開発を進めています。
省エネルギー基準が強化される中、RC構造においても断熱材の使用による躯体の高断熱化が必須となっている一方、 RC建築の特徴的なコンクリート打放しのデザインを好まれるお客様も多く、断熱性能とデザインを両立させることが要望されております。 本工法は50㎜の断熱材の両面に厚さ120㎜の鉄筋コンクリートの壁を作り、断熱材を埋め込んで耐震構造壁としたもので、 断熱性能とデザインの両立と共に断熱材の施工性向上をはかったものであり、構造実験により240㎜のコンクリート壁と同等の構造耐力のあることを確認しております。

●省エネルギー仕様の開発

「我が国のエネルギー基本計画」において、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)、ZEB(ネッ ト・ゼロ・エネルギー・ビル)の普及目標が「2030年までに新築建物の平均でZEBの実現」、「2030年までに 新築住宅の平均でZEHの実現」と設定されています。地球温暖化対策や災害時におけるエネルギー自給の観点 からZEHおよびZEBの普及が当社としても重要と認識しており、ZEH、ZEBを実現するための断熱仕様 や、様々な環境配慮技術の効果をエネルギー消費性能計算プログラムにより算出、また部材費や施工効率をふま えた最適な仕様・設備の検討をおこなっております。